山口県同友会訪問レポート(6月13日下関支部)

2018年6月20日

第16回産学連携学会山口大会の参加に合わせて、山口県同友会の企業訪問を行いました。

株式会社ミカド交設 吉野一彦様

株式会社ミカド交設会社概要

〒751-0804
山口県下関市楠乃5丁目9番12号

URL:https://mikado-kousetsu.jp/

訪問レポート

訪問メンバー:古川、宮崎、南

今回の訪問は、オリーブ ホリスティックアカデミーの堀忍様のご尽力により実現しました。この場を借りてお礼申し上げます。

テーブルに置いている白い板。これが、現在ミカド交設で普及に取り組んでいる反射板なのだそうです。

光を一方向から当てると、当てた方向にのみ反射するという特殊加工を施しており、街灯のない暗い道であれば、自動車のヘッドライトに反射して目印になります。同様の製品として日本では道路の中央線にキャッツアイと呼ばれる反射板がありますが、それに比較して、性能は1/3程度であるものの、コストは1/10で作ることができます。現地に応じた適正性能と低価格を実現したものです。街灯のないミャンマーでは有効性が期待されており、低コストで施工できる反射板ということで、現在JICAの協力のもとに実証実験をスタートしているそうです。

吉野様はこれをミャンマーで実用化することを目指し、現在取り組み中です。

日本の技術をミャンマーに

日本では、道路に白線を引く際に、長持ちさせるために事前に下処理をするのが常識だそうです。しかし、ミャンマーではそうではなく、長持ちさせるために白線を分厚く塗るようです。そこで、日本の技術をそのままミャンマーに移転することで、薄く塗っても剥がれにくい白線を引くことを吉野さんは考えられたそうです。

日本とミャンマーの経済を比較すると、人件費はミャンマーのほうが安いのですが、材料費はあまり変わりません。すると、下処理をして人件費が上昇しても、白線を薄く塗ることで材料費が下がるため、低コストでの作業が可能となり、他業者との競争に勝てるということでした。

先に出ていた反射板は、街灯のないミャンマーでは低コストで利用できる反射板ということで、現在取付作業が進んでいるそうです。

ミャンマーから日本に逆輸入

実は、ミャンマーは戦後の日本に最大の食糧援助をした国だそうです。吉野さんがミャンマーの海外進出を決められた理由は、十分なマーケット調査の上で魅力があるという側面だけでなく、そうした恩に報いたいという気持ちからきたものでした。

今回見せていただいた反射板は、将来的にはミャンマーで生産をして、日本に逆輸入したいと考えられています。その背景には日本のミャンマーの為替差やミャンマーの経済事情などもありますが、日本のミャンマーの結びつきを強めたいという思いが込められているように感じました。

海外進出を果たした中小企業はたくさんありますが、その中には失敗事例も多くあります。吉野さんも多くの失敗をされたと伺いましたが、それを成功の糧にして、現在につなげられていました。

力強い貴重なお話をありがとうございます。

みなと あひるっ子園 川島浩司様

みなとあひるっこ園概要

〒750-0005 山口県下関市唐戸町1-22-123号室

URL:https://www.minato-ahiru.com/

訪問レポート

訪問メンバー:古川、宮崎、南

今回の訪問も、オリーブ ホリスティックアカデミーの堀忍様のご尽力により実現しました。川島さんは下関支部の支部長もされています。今回は紹介者の堀さんも交えてのお話となりました。

みなとあひるっこ園は、2018年3月1日に開園した企業主導型の保育園です。川島さんはみなとあひるっこ園の出資者というお立場で、今回はお会いできませんでしたが、実際の運営は保育士の岡田さんがされています。

支部の力で実現した保育園

現在、子ども・子育て支援新制度の一環として、企業主導型保育事業に対する補助が内閣府主導で行われています。川島さんは株式会社みなとという人材派遣業をされていますが、保育事業にも関わりたいという思いを持たれており、同じ下関支部の岡田さんの保育士としての思いを聞いて、共同で事業化をすることになったそうです。

みなとあひるっこ園は唐戸商店街の中にあり、園内で遊ぶ子どもたちの姿は近所でも大人気だそうです。この場所を取得するために動かれたのが下関支部の不動産業の方です。また、園内は木材が多く使用されていて、やわらかい雰囲気であふれています。この木材の仕入れは山口支部の方です。

他に電設工事や中の設備、入り口など、園の設営に関わった会社が、下関支部と山口支部を合わせると、なんと同友会で26社が関わっていました。

下関支部の会員は120名ほどだそうですが、これだけの同友会企業が関わった事業というのは非常に珍しく、支部長の人柄とともに、山口県同友会の雰囲気が伝わってくるようでした。

花束よりも食器棚。支部全体の取り組み

みなとあひるっこ園は、この他にも支部活動の事例が見られます。

木目の美しい食器棚は、経営委員会の幹事さんが買われたものだそうです。「花束を買うくらいなら食器棚を買ってくれ」という支部長の声で、この調度品が置かれることになりました。この他、うん万円という乳母車も支部の皆でお金を出し合って買われたものだそうです。

同友会は、あくまでも経営の勉強会なので、会員同士のビジネスを推奨していません。しかし、こうした実務的な取り組みを支部全体で行うということに、下関支部の結束の強さを感じました。

懇親会とまとめ

懇親会は下関支部のかつ本様で行いました。

参加者は次の通りです。(時計回りに)

株式会社みなと 川島浩司様

オリーブ ホリスティックアカデミー 堀忍様

ヘアースタイリッシュスペース ページワン 片山 典栄様

株式会社青松商店 青松しょうじ様

株式会社関交 粟屋聡一郎様

下関と福岡はとても近く、下関から福岡や北九州へはよく足を運ばれるそうです。また、経営指針書の作成にも精力的に取り組まれており、北九州で行われる経営指針作成セミナーにも参加されていました。また、山口県同友会でも指針塾を開催されており、福岡県との深いつながりを感じました。

福岡県同友会と山口県同友会は、設立の時期も会員数も違います。それだけに活動の内容もそれぞれの良さがあり、福岡にないもの、山口にないものを、懇親会の場で確認することができました。今後、県をまたいだ交流を積極的に行うことで、互いの良さを生かし、よりよい経営環境を作る土台になると思います。

今回は企業訪問に尽力いただいた堀様をはじめ、下関支部のみなさまに心からお礼を申し上げます。